少し前の話だけど、「おこしやすTCC」というコピーライターのイベントが渋谷ヒカリエであったので行ってきました。
どんなイベント? TCCってなに?
TCCは東京コピーライターズクラブの略。
おこしやすTCCは新しいコピー年鑑の出版記念イベントのよう。
電通の玉山貴康さん司会で、ゲストがリアル脱出ゲーム主催者 加藤隆生さん(SCRAP)、2014年度TCC審査委員長賞 眞鍋海里さん(BBDO J WEST)の組み合わせでした。
正直、眞鍋さんのことは存じ上げなかったのだけれど、TCCのイベントだし「コピー関連の話が何かきけるかなぁ」と思ったのとリアル脱出ゲームは好きなので裏話きくのも面白そうかなと思って申し込んでみた次第。
けど結構このお二人の話が面白かった。(コピーの話はあまりなかったw)
特に加藤さん。この人めっちゃ頭の回転速そうだなぁ。
普段司会なれしてはるせいか、場の進行(の助け舟)や切り替えしがよかったです。
どんな内容?
主に加藤さんと眞鍋さんの作るものに対して玉山さんが質問していく形式。
広告についてとか。
このあたりはメモから一部抜粋。(ポメラって便利)
読後感の設計について
加藤さん
「最高到達点のことを考える。すごい喜んだり、感情が高まるただ一点の点のことを考える。それができるなら、そのためののこりの59分は犠牲にしてもいいとおもって作る」眞鍋さん
「やられた!感みたいなところが一番かなぁ。企画にもよるけど、そうきたかー!っていわれたい。なんだかんだいっても広告なので、そこにすとんと落ちれたらうまい、というかんじ」玉山さん
「広告というものに対してどうおもっているのかききたい。言葉とかコピーとか」加藤さん
「テレビCMはまったくみなくなった。録画してるしCMとばすし。。眞鍋さんのはバズってたから、おもしろいコンテンツをみにいったというかんじ。みてみたらCMだった、というかんじ。ネットでみるか録画でみるか、となったときにCMというのはカットされていくとおもう。」眞鍋さん
「広告っぽい広告は難しいとおもう。いいたいことだけいう広告は存在意義がなさそう。世の中には求められてない。
消費者を喜ばせる為に企業活動しているのに、広告だけちょっとズレてきているように感じる。ユーザー側がみにいくようなコンテンツになれればいい。
両者がよりそうようなコンテンツが作れれば広告というものはなくならない、と思う」
印象深かったのが最後に加藤さんが言ったこの言葉。
加藤「自分で自分の商品をつくって売っているなかで広告業界はあんまり印象はよくなかったんだけど…。広告業界のひとがクリエイティブということばを広告だけに使われるのに違和感がある。身近なクリエイティブからもっと色々かわるんじゃないかなぁとおもってる。家具の位置、靴の脱ぎ方など身近なことから。ささやかなよい日常をつくるためにクリエイティブがあると僕はおもっています」
なんかすごくしっくりした。
それは自分が「広告業界の人」じゃないからかもしれないけれど、確かに広告業界の人らと話していて違和感を感じたことはあったなぁと。
それがその場所の、文化なのかもしれないけれど。
「クリエイティブ」という言葉の定義のズレがあるというか。
もっと広義の意味の言葉だと思う。
別の業界でものづくりをしている人には違和感があって当たり前なんだなぁと思えてよかった。そうだよね、違和感あるよね、自分だけじゃないよねっていう共感。
イベント終了後の帰りのエレベーターでも同じようなことを話している人たちがいて、なぜか嬉しかったり。だよね。
おまけ:知らない人のために
リアル脱出ゲームについてはこちら。
眞鍋さんのつくった動画はこちら。(これが受賞作かな?)
※怖いので閲覧注意。音量も注意。
そして今年のコピー年鑑がこちら。
定価21,600円。高級品。